Zhivago

シャロン砦のZhivagoのレビュー・感想・評価

シャロン砦(1955年製作の映画)
4.2
レッドクラウド、ララミー砦、パハサパなど実在した人物・施設・歴史・地理が出てくる。舞台は雪降る山地である。
事実を踏まえたフィクションというのは面白い。今回これを契機にレッドクラウド戦争やララミー条約について少し勉強した。勉強のきっかけになる映画というのは自分にとって授業料無料の授業にもなるわけで、それだけでも観る価値があるというものだ。

人物の描き方に好感が持てる。ビクターマチュアだけでなく「男の弱さ、情けなさ」を直視できている。いい男だけどその弱みをちゃんと扱っている。いい男=立派、カッコ悪い男=情けないという単純な構図ではない。
範疇としては西部劇に入るのだろう。だとしたら、まだまだ西部劇の世界は奥が深いな、まだまだ観るべき作品があるに違いないな、と感心する。

正義と不義、名誉と恥、生き延びることと死ぬこと、先住民と移民、ちょっと考えさせられる。
特に組織の上に立つ人間のあり方というものを考えさせられる。
大佐は討ち死にしたかったのだろうか。実際そんなリーダーっているよね、自分がそうなっちゃいかんよなあ、などと自分のこととしても考えさせられた。
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