砂利川権兵衛

ちぎれた愛の殺人の砂利川権兵衛のレビュー・感想・評価

ちぎれた愛の殺人(1993年製作の映画)
3.5
石井隆が脚本担当なので、最終的には「名美と村木」のやるせない愛の物語に回収されていく。当時の佐野史郎のイメージを逆手に取ったツイストが面白い。家の地下に広がる異様な空間は『悪魔のいけにえ』オマージュか。斧を構えた余貴美子の勇姿に戦慄&惚れ惚れ。

地下室の描写から、元ディレカン監督繋がりで黒沢清の『クリーピー』を想起したり。池田敏春と石井隆もどこか「すべての映画はホラーに通じる」気質のある人達に思える。