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女性上位時代のkojikojiのレビュー・感想・評価

女性上位時代(1968年製作の映画)
3.5
 1968年 イタリア映画 監督はパスクァーレ・フェスタ・カンパニーレ。ルキノ・ヴィスコンティの「若者のすべて」「山猫」の脚本を手掛けている。

 今年(2022年)4月、カトリーヌ・スパークが亡くなった。Filmarksにも追悼の意を込めて再鑑賞というレビューが見られた。

 私はカトリーヌ・スパークの作品を観たことがない。ただ、唯一、当時たまたま買った雑誌「スクリーン」の裏表紙一面に広告されていた「女性上位時代」だけを知っていた。
 この映画、題名も、ポスターの写真もすごく刺激的で、ファッショナブな女性の服装が強く印象に残っていた。その主演がカトリーヌ・スパークという女優だとその時知った。

 ネットで調べるとカトリーヌ・スパークは1960年代、絶大な人気を誇ったが1970年代になるとその人気も衰え、B級映画や低予算の映画に出演し、様相は一変したとある。

 そうするとやっぱりこの映画あたりが全盛期なのだろう。
カトリーヌ・スパーク24歳の作品である。

 映画は題名のような仰々しいストーリーではない。若い未亡人が、見つけた夫の隠れ家は夫がセックスを楽しむために誂えた部屋だった。彼女は早速、その部屋を利用して様々な男を引っ張り込む。最終的に彼女が目をつけたのは、男性的とは言いかねる医者。彼女はその彼を下僕のように扱って楽しむが、彼は真剣に彼女を愛していた。

 この本命の彼はなんと、「男と女」のジャン=ルイ・トランティニャンである。

 カトリーヌ・スパークも彼も共にフランス人だが、彼女はイタリアも拠点として活躍したようだ。考えてみると、カトリーヌ・ドヌーヴも結構イタリア映画に出ているから、フランス、イタリアの映画界にあまり境界はないんだろう。
 因みにこの映画はどうもセリフが合っていない。アフレコのように見える。わからないけど。

 前置きが長くなり過ぎた。
この映画、映画そのものは大したことはない。ただカトリーヌ・スパークの魅力はたっぷり味わえた。何故彼女が人気があったのかよくわかった。魅力爆発という感じ。次から次に髪型、服装が代わり、どれも彼女に似合っている。ファッションはわからないが、すごく可愛いい。この映画、彼女のためだけに作った映画という感じだ。
追悼にはなったんのではなかろうか。

2022.10.24視聴-477
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