ワルキューリ

ヘッドライトのワルキューリのレビュー・感想・評価

ヘッドライト(1955年製作の映画)
3.5
トラックドライバーのジャンは妻と年頃娘、やんちゃ盛りの息子二人を抱えるごく普通の中年男。彼が荷物を送り届ける途中に立ち寄る軽食店は、雇ったウェイトレスが居着かずすぐに辞めることに悩まされていた。
ある日雇ったばかりの新人、クロが店を去りボルドーへと立つところに居合わせたジャンは、彼女を送り届ける。その帰り道で元の店に戻ろうとするクロを拾ったジャンは、ふとしたきっかけで彼女と結ばれるが――

中年男にすっ転ぶも彼の愛を信じきれないクロ、彼女を受け入れつつも家庭を捨てきれないジャン…『聖者の贈り物』にも似た美しさの中に、愛が生む憎しみをまざまざと見せつけられる。
クロの手紙を盗み見ていた人物の振る舞いは、家族を守るためだったのか、それとも…?