助格に松方弘樹&北大路欣也という暑苦しい若手イケメンを起用した東映娯楽作。月形龍之介の黄門さまシリーズ14作目最終作。すっかり月形黄門に魅了されましたが歴代の黄門さまを見比べたい。もちろんいかりや長介ドリフコントも含めた上で全部(長さんがタコ殴りされるやつ)。
さて最終作は助格と黄門さまの出会いというエピソードゼロもの。ただ水戸黄門漫遊記の前日譚としては、助格がサラリーマン宮仕えであることを強調されると違和感。助さん格さんは隙なく優秀な忠臣のイメージがあるから…それこそ子供の頃からご老公を尊敬している水戸藩の手練れであってほしい…若手を起用した娯楽作だから助格を現代風の若者像に近づけているんでしょうが。
娯楽作としては素直に楽しいけど、月形龍之介の最後の黄門さまと思うとこの崩しがもったいない。コメディなのはいいけどラストくらい黄門さまのご活躍増やしてほしかった。とはいえ白坂よしおさんなので見所がよくまとまってて見やすい。
渡辺マリのいる飲み屋なんて絶対行きたくないな。あと眉毛のない清川虹子がこわい。
【追記】
後半の講談シーンで劇場が江戸時代の歌舞伎小屋だったか確認したくて再鑑賞。月形龍之介に心を捉われていたので見誤った…これ…娯楽作の中でも“東映時代劇”じゃなくて完全に“東映現代劇”の系譜だ…
そう思うと柳沢吉保の小沢栄太郎が敵キャラだったりのキャスティングやミュージカルの挿入もすっごいしっくり来る。