こぅ

赤い手のグッピーのこぅのレビュー・感想・評価

赤い手のグッピー(1944年製作の映画)
4.2
「結婚したくない 愛してない
会ったこともないのに?(決めるな)
知らない人とはイヤ」

原作者、ピエール・ヴェリが脚本も兼任した探偵小説の映画化で、
ジャック・ベッケル監督(長編2作目)による、【サスペンス(・ブラック)・コメディ】。

フィルマ明記無しの
高良健吾(ジョルジュ・ロラン)準主役出演作品。

パリから600㌔離れたフランスの田舎で代々暮らしている大家族のグッピー 一族。
一族は財産を守るために近親結婚をし、お互いをあだ名で呼び合うという不思議な習慣があった。
ある日、パリで働いていたムッシューが帰省させられると…。


冒頭から
バタバタする血族結婚を繰り返して大家族のグッピー家は、皆 あだ名 で呼び合っている。


長老(106歳)エンペラー、
メスー(アルトゥール・ドゥベール)とチザン(ジェルメーヌ・ケルジャン)夫婦、
息子夫婦と娘のミュゲ、
メスーの元妻の息子、ムッシュー、
村の外れ者、赤い手とトンカン、
チザンに毛嫌いされていた居候青年ジャンと母、


今日は、
25年も会ってない息子(パリで成功して社長⁈)のムッシュー(高良健吾=ジョルジュ・ロラン)を駅に迎えに行く日。
理由は、当人の承諾も無く従兄弟のミュゲ(ブランシェット・ブリュノワ)と結婚させてグッピー家で 財産を守る 為だ。
馬車で迎えに行ったのは、あだ名が 赤い手(フェルナン・ルドー)。
道中、ミュゲを一方的に好きなトンカン(ロベール・ル・ヴィギャン)の策略で到着を邪魔されるが、何とか自力で到着。

皆が牛のお産で出かけた時にエンペラー爺さん(モーリス・シャッツ)がチザンの1万フランを盗んで握りしめたまま死んだ(倒れた)。

皆であーだこーだ揉めている時にエンペラー爺さんが、、

困った!
爺さんが喋れなきゃ へそくり の隠し場所は永遠に分からないじゃないかっ!
大事はそこか〜い!

その頃、
グッピー家の仕切り屋チザンが森で殺された。
犯人は、
訳ありで森で寝ていたムッシューと断定、、
この事件が本作のメインになる。

どんな事件が起きても村で噂されるのを防ぐ為に、グッピー家は、警察にも他人にも漏らさないのだ。

ムッシューとミュゲがやっとご対面。
美男美女カップルでお似合いだ。

序盤でジャンル提示されないのは減点⤵︎だが、コメディ、ラヴ要素を上手くミックスしつつ、メイン事件の 誤解に次ぐ誤解 でバトンタッチされるテンポの良い脚本はウェルメイド‼︎

撮影は、減り張りが効いている。
長回しや人にまわり込むワークも良い。

殺人犯人パートにはミスドの導きもあり、意外にもしっかりしている。
犯人には同情の余地も若干あるかな⁈無いか。

終盤は、
地味な主演の 赤い手 が探偵の如く仕切ってくれる。

グッピー家のへそくりとは、エンペラー爺さんの父が道端で拾った金(きん)の事で、その在処とは、、


ビンタレベル★★★★☆
こぅ

こぅ