義民伝兵衛と蝉時雨

カラビニエの義民伝兵衛と蝉時雨のレビュー・感想・評価

カラビニエ(1963年製作の映画)
3.6
国家の謀略と国民の無知。
国家の洗脳と国民の妄信。
国家の搾取と国民の怠惰。
あれよあれよと言う間に突入している戦時中。
『気づいた時には巻き込まれていた』が国民に取っての戦争の常。
権力とマリオネット。
強欲と怠慢。
国家と国民。
過去の悲劇から学び、それらを風化させないことが理想ではあるものの、我々の性は確実に歴史をまた繰り返していく。
アイロニカルな悲劇であり随所に散りばめられたユーモアが素晴らしく、取り分け映画館のシークエンスは感動ものだった。