kazu1961

火の鳥2772 愛のコスモゾーンのkazu1961のレビュー・感想・評価

4.2
▪️Title : 「火の鳥2772 愛のコスモゾーン」
Original Title :※※※
▪️First Release Year:1980
▪️JP Release Date :1980/03/15
▪️Production Country: 日本
🏆Main Awards :※※※
▪️Appreciation Record :2020-456 再鑑賞
🕰Running Time:122分
▪️My Review
“生命とは”“愛とは”。。。なんと言っても、手塚治虫自らが映像化した唯一の『火の鳥』です。しかも初のフルアニメーション。10代の頃、熱中したかなり好きな作品でした。音楽含めて、ディズニーへのリスペクトも感じる作品ですね!!
本作、手塚治虫のライフワークとして有名な漫画シリーズ『火の鳥』のアニメ映画化です。映画用に書き下したオリジナルストーリーで、脚本は手塚治虫と杉山卓の共同執筆。総監督は手塚治虫、監督に杉山卓、撮影は八巻磐がそれぞれ担当しています。ミニチュアの宇宙船を撮影し、その輪郭をなぞってアニメーションにするなど、CGのない時代に映像のリアリティを求めようとする意欲的な作品に仕上がっています。

そう、見どころはやはりフルアニメーションに挑戦したこと。キャラクターごとに専任のアニメーターを配するキャラクターシステムを採用、ロトスコープ、スリット・スキャンなど当時の最新技術の導入しています。オープニングの火の鳥が飛ぶシーン、映画の最初の方に出てくる主人公ゴドーと女性型育児ロボット、オルガが乗ったリニアカーをひたすら追う都市の大俯瞰の光景、強制労働キャンプでの群衆シーンなど見所が多いですね。フルアニメーションに挑戦ということで人物の輪郭線が微妙に揺れていたりボケたりするのはご容赦を。(参考:Wikipedia)

そして、さらに世界観を深めているのは、樋口康雄によるBGMです。ディズニーを尊敬する手塚の意図に合わせ、当時のアニメ映画の音楽の主流だったロック調にせず、主題歌もあえて作らず、全編クラシック調で、弦楽器と木管楽器の柔らかい音で作曲されたんですね。
物語は、生命の不滅を語り継ぐ「火の鳥」の劇場用オリジナルストーリーで、未来の宇宙空間を舞台に、人間の業を背負ったゴドーが数々の試練を経て神(ゴッド)へと昇華されて行く様子が語られます。全編に手塚治虫ならではの方法で、人間の環境破壊や戦争など人間の傲慢さへの批判、そして、輪廻転生や生命の不滅など壮大なメッセージを伝えています。。。深い!!
ロック、ブラックジャック、ヒゲオヤジ、猿田博士など手塚治虫のお馴染みキャラクターが総出演してるのも嬉しいですね!!

▪️Overview
昭和29年の連載開始以来、発表誌を移しなが、生命とは何かという人間の根源的なテーマを描いてきた手塚治虫のライフワークといわれる同名の原作の映画化。この作品は今までに発表された原作の映画化ではなく、映画用に書き下したオリジナルである。脚本は手塚治虫とテレビアニメを中心に活動してきた杉山卓の共同執筆、総監督に手塚治虫、監督は杉山卓、撮影は八巻磐がそれぞれ担当。(参考:映画. com)

声優は、塩沢兼人、熊倉一雄、三輪勝恵、伊武雅刀、池田秀一、高橋和枝、藤田淑子、大竹宏、熊倉一雄、小林修、森山周一郎、久松保夫、竹下景子。
kazu1961

kazu1961