エミール・ゾラ版『レ・ミゼラブル』
Germinalとはフランス革命暦における春(3月20日頃~)辺りのこと
160分という長編で、炭鉱に生きる労働者たちの葛藤を描いた傑作でした!
主人公がサイモン・ペッグ似だし、準主役は大好きなジェラール・ドパルデューなのも嬉しい♪
しかしとても重く苦しいストーリィに押し潰されそうでした。
正当な権利、賃金を主張し、ただせめて毎日パンを食べたい、それだけなのに……
1880年代フランスの炭鉱。
不景気で低賃金ながら、なんとか稼働していた所へ、死んだメンバーの代わりに新人エチエンヌが入った。
10人家族の主人マユ(ジェラール・ドパルデュー)が彼を世話することに。
が、劣悪な環境でついに事故が起き、不当な罰金も課せられた為、エチエンヌは権利を主張しようと皆に持ちかける。
労働者に権利を!
打倒ブルジョア!!
知識が意識を変えるのだとエチエンヌは説き、穏便に訴えようとするのだが、上流階級は聞く耳を持たず、ついにはストライキに発展。
しかし働かねば餓死してしまう為、スト破りも出てきて……
ストライキしても変わらない
どうせ労働者は戻るしかないのだから
それでもストライキを続ける者
家族の為、仕方なく戻る者
そして暴動が起きてしまう
群衆は留まる所を知らず、ついには死人まで
格差を露骨に描くので本当に観ていてツラかった。
おばーちゃんがぶちキレてオッサンのチンコを玉ごと切断してたのは凄過ぎて笑っちゃったけどw
じゃあどうすれば良かったのだろう。
従うのか、餓死するのか。
どうすれば……
やはり血が流れないと本気になれないのか。
今も昔も人間は変わりませんね。
各々がほんの少し譲歩すれば良いだけのはずなのに。
これは原作も読みたくなりました。