チッコーネ

悪の階段のチッコーネのレビュー・感想・評価

悪の階段(1965年製作の映画)
3.5
クローズショットの多い作品だが、欧州アート映画風の撮影、いかにも60年代といった趣でカッコ良い。
また金庫の黒光りや夜のすすき野原を際立たす照明の効果、モノクロ映画ならでは…、演出も冷たくよそよそしい。
特にファム・ファタール役を授かった団令子、成瀬のホームドラマで演じる口やかましい末娘の姿とは、まるで別人。
脚本はアクシデントをうまく回収、ご都合主義への陥没を回避している。