蟹鹿サラダ

キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャーの蟹鹿サラダのレビュー・感想・評価

4.2
アメコミにのめり込んだ大学時代、きっかけはこの映画だった。
ハルクもスパイダーマンもアイアンマンシリーズも子供の頃から追い続けてはいたが、原作に手を出すほどのめり込んだのはキャプテン・アメリカという存在が大きい。
左翼的に思われるかもしれないが、キャプテン・アメリカというヒーローはアメリカという国が間違った方向に進めばその名前を捨てる。
スティーブ・ロジャースという男に惚れたのだ。
高潔な精神を持った脆弱な体つきの青年が、その精神に見合った体を手に入れた。武器は盾。自分の命はあくまで非力な人を守るために。

初めて触れる女性に溺れる青臭いシーンもファーストアベンジャーならでは。南極で凍りつき、現代まで彼が時代を超え辿り着いたのは、愛する人と引き離された彼自身にとっては身の引き裂かれる思いだったであろうが、世界にとっては救いだった。

クリス・エヴァンスのキャプテン・アメリカというキャラクターへの向き合い方も大きく尊敬する。
人々に愛国心を思い出させる、大いなる存在。
「アベンジャーズ、アッセンブル」は彼が言わなければ締まらない。