ついに、深作欣二監督ラストの実録映画。
封切り直後に、モデルとなったヤクザが、劇中と同じやり方で殺されたという超ド級の問題作である。
35年経った今でも、この映画を恨みに思っている組員もいるそうだ。
序盤からアクセル全開。
雪中に顔だけ出して埋まった、親分の近くを猛スピードで車が駆け抜ける!
容赦ない。
雪深い中で、耐え忍ぶ北陸ヤクザとイケイケの関西ヤクザが対比されるように描かれる。
松方弘樹演じるド派手で豪快なアクションは、菅原文太とはまた違う良さがあった。
ヤクザ映画はドキュメンタリーに近づけば近づくほど、過激で面白くなり、儲かるが、同時に誰かの人生を狂わせかねない映画の奈落を垣間見た。