イチロヲ

超能力学園Zのイチロヲのレビュー・感想・評価

超能力学園Z(1982年製作の映画)
3.0
化学に没頭する男子高校生が、実験中に発生した事故の影響により、念動力を手に入れてしまう。超能力者となった高校生のドタバタ喜劇を描いている、学園コメディ。

陰湿なスクール・カーストはいっさい描かれていない、極めて陽性の学園ドラマ。一応のところ、男のロマンを刺激する要素が盛り込まれているが、超能力を主体にした喜劇はあまり動かない。加えて、モテない童貞君がジタバタする物語というわけでもない。

主人公は普通にモテそうなイケメン君であり、トントン拍子で恋人をつくって、童貞を捨てるところまで到達してしまう。そして、後半部は少年少女の青臭い恋愛の行く末を見守るだけの展開に落ち着く。

この手の作品を観るたびに毎回思わせられるのが、「アメリカの高校にはプロムナイトがあるから、皆が恋人つくりに必死になる」ということ。プロムナイトという通過儀礼のおかげで、オトナの男女関係へとアップデートされることに気づかされる。
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