フェリーニ×ニーノ・ロータ、最後のコラボ。製作後まもなくニーノ・ロータは亡くなりました。
13世紀に建てられた礼拝堂で行われるオーケストラ・リハーサルで起こる騒動を描く。テレビ用に製作された作品。
テレビクルーのドキュメンタリー撮影として、楽団員たちへのインタビュー形式で描かれる。支配層への批判もあるが、音楽愛、楽器愛、人間愛が散りばめられた密室劇。
ノーギャラでの演奏を強いられたり、指揮者の横暴に我慢できなくなった楽団員たちが「指揮者は要らない」と暴徒を起こし、大騒ぎ。
ラストは埃まみれの瓦礫の中でニーノ・ロータの音楽をオケが奏でる。音楽愛を感じるラストはお見事でした。
楽団員たちの人間臭い表情やセリフ、大きなメトロノームのオブジェなどフェリーニらしさを感じる描写もあり楽しい。
「音楽は世界だ」
「音楽は我々を救う」