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殺人狂時代のbrianのレビュー・感想・評価

殺人狂時代(1967年製作の映画)
4.0
謎の殺し屋組織に命を狙われた男の戦いを描く犯罪アクションコメディ。

チャップリンの作品にも同じタイトルがある。内容は違えど人間の愚かさをテーマにしながら暗に戦争批判をしている。

ブラックユーモアを交えながらの二転三転するストーリーは場面展開が早くて画面に引き込まれて退屈しなかった。
ただ、不穏当な場面・台詞や放送禁止用語が飛び交うためそれが苦手な方にはおすすめできない。

仲代達矢は犯罪心理学の大学講師で水虫に悩むさえない中年男・桔梗信治をコミカルに演じていると思いきや、敵の攻撃に対しては偶然と運で難を逃れ相手の心理を読む頭脳明晰な持ち主を圧倒的な存在感で熱演。

天本英世は精神科医でありながら殺し屋組織のボス役を怪演。
映画の中でドイツ語を流暢に喋っている。東大に入学するぐらいのエリート。スペインに傾倒していた彼らしい演出も興味深い。僕らの世代では仮面ライダーの死神博士が強烈なインパクトを与えた。

監督は「独立愚連隊」「日本のいちばん長い日」「肉弾」など反戦を唱え続けた鬼才・岡本喜八。

「殺人狂時代」(1967) 予告編
https://youtu.be/JmT1qMEnV9k
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