アランスミシー

殺人狂時代のアランスミシーのレビュー・感想・評価

殺人狂時代(1967年製作の映画)
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仲代達也の芝居ってハンフリーボガート的な意味で鼻につく事多かったけど、この役が余りにもハマりすぎて印象がガラリと変わった

ルパンやクレヨンしんちゃんで無限に転用されたこの手のカルト&B級色の強い映画の決定版のような作品がこの時点で完成されてる事に驚いた。
江戸川乱歩でもアランロブグリエでもない異色SF
啓子→峰不二子

鈴木清順も含めてこの時代のエンタメ2大巨頭
後の千葉真一殺人拳シリーズ、ブルースリー作品や仮面ライダー、ハーマンヤオ&アレックスコックス作品にも間違いなく影響を与えてる傑作
漫画太郎や楳図かずお
山口雄大さん岡本喜八からめちゃくちゃ影響受けたんだろうな

風立ちぬでお馴染みの庵野みたいな棒読み口調なんだけど仲代達也にはしっかり芯があるから聞き入れられるんだよな。
これが素人とプロの違い。
仲代の素とは言えどしっかりと世界観に落とし込まれてる
船越瑛二も同じ素晴らしさ

《信治》賢者

《啓子》挑戦志向→安全志向
とくダネや財宝獲得といった目的のために手段を選ばなくなった人間に対する信治の警告

《溝呂木》ヴィラン(黒幕X)挑戦志向
ナチズムという歴史の腐敗に影響され殺人欲求に狂ってしまったが、最終的に自分の命に対する安全志向がある事を信治に指摘され、敗北する。