Jimmy

次郎長富士のJimmyのレビュー・感想・評価

次郎長富士(1959年製作の映画)
3.0
この映画、若尾文子出演作なので観た。
冒頭出演者クレジットは、「長谷川一夫→市川雷蔵→勝新太郎→中略(その他大勢)→京マチ子→若尾文子→山本富士子」であった。

オープニングは、先日、世界遺産登録された富士山から。
清水次郎長は長谷川一夫、その子分の森石松が勝新太郎。石松は、とても強いが、めっかちで頭が弱いという設定。確かに、物干しで出会ったお新(山本富士子)と酒豪比べをして負けた上に有り金全部とられる始末。

この映画の殺陣シーンは、後年 黒澤明が考案した「ブシュッとかバサッとかいう音が無い」ため迫力なし。また、斬り合いでも血が全く流れない。この映画公開当時(1959年ごろ)は、こうした場面が普通だったのかも知れない。

清水28人衆とヤクザとの戦いで、民家を燃やす場面は迫力あった。

さて、若尾文子がようやく登場。仁吉親分(市川雷蔵)の妻おきく役。登場シーンは、お茶を入れている場面。相変わらず和服が似合う。
仁吉が、道を外れたことをしたおきくの実兄と戦わなければならなくなったことから、仁吉はおきくに離縁状を渡して、別れの場面。
しかし、若尾文子と市川雷蔵の共演作品、多いなぁ~。

クライマックスは、富士川での黒駒一家(親分は滝沢修)と清水一家の戦い。
富士山を背景にした乱闘シーンは、凄いというよりも、人数多過ぎの入り乱れ過ぎで、逆に焦点絞りづらく、ゴチャゴチャした戦い場面となってしまって残念。

観れば面白い大映オールスターキャストの時代劇であった。
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