「ノスタルジア」も「ソラリス」も詩的な表現に満ちた物語だったけれど、これは詩だ。
炎と雨はもちろん、溢れたミルクも、壁の絵画も、全てがイメージの連想で成り立っている。母と妻、自分と息子が渾然一体と…
要所に惹き付けられるシーン、ぬって行くようなカメラ回しに転換がすごく好きだった。満足そうにかがみを見ている女性、いつも満たされずに窓に映る自分。足りない頭を成長させて意図された理解にたどり着きたいと…
>>続きを読む曠大で空虚な丘の向こうから男がやってくる、それに視線をやる人妻は貧相な木で出来た柵に座っている、この対比があって、男が長い距離を歩いた末に人妻の隣に腰かけようとすると、柵は重みに耐えられず折れてしま…
>>続きを読むこの監督の映像は唯一無二なんだろう。他人の追想を見ているようで意味をきちんと見出すものでもないけど意味を理解してないのにそれぞれのシーンが頭に残る。実映像とのモンタージュも強烈。
ラストは映画的表現…
過去と現代の混在、同一人物が母と妻を演じる、カラーとモノクロームの切り替え、まさにタルコフスキーの記憶の断片を覗き見しているような作品。観ている側を混乱に陥れるが、その中でも炎、草木、水、自然の美し…
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