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少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録のrのレビュー・感想・評価

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何者になるかよりも、自分自身をそのまま肯定することの方が大切だと提示しているアニメを知ることができてとても嬉しい。テレビ版では特に、フェミニズムの問題について解決したかのような形をとる終わりではないこともとても良かった。
ウテナが王子様を目指しながら一貫して自分は女だと主張し続ける序盤でこのアニメに好感が持てた。「王子様を目指すのでした。本当にそれで良いの〜?」と何度も「それで良いの?」を繰り返す場面(テレビ版)があり、最初はお姫様として王子様を探さなくて良いの?という意味の問いかけかと思っていたけれど、暫く見ているうちにこの物語には刷り込まれた自分の役割に疑問を持てずにいる/問題をわかっていながらも出口が見えずにいる人が多く出てきて、そのひとつひとつの問題を視聴者が自分ごととして考えるように向かわせ、そして自分自身を見つめるきっかけをくれる言葉なのではないかと思った。王子様であってもそうでなくても、お姫様であってもそうでなくても、自分の意思で自分の未来は決められること。誰と何処で生きるのか、自分が決める。
疑問を持つことの大切さを教えてくれる。それぞれの問題が、偏った性に依ることなく構成されていることもとても良かった。
海のような瞳が綺麗。
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