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けものの眠りのotomのレビュー・感想・評価

けものの眠り(1960年製作の映画)
4.6
いわゆる清順っぽさなトリッキーなところを期待すると少し物足りないんだけども、映画としてはかなり良く出来てる。正直者は馬鹿を見るか見ないかって事で、けもの部分と人間の間をフラフラする芦田伸介の基本筋のところから始まり、全般に渡って駆け引き上手な清順。プロパンやら種やらの伏線がまた上手い。大した事ないシーンのキレキレなタイミング演出とかも最高。で、改めて長門裕之は睡眠薬のとこから細かいとこまでいちいち演技が上手いなとしみじみ思ってしまった。ドス黒い大人の世界の中にあって、まだ声が焼けてない吉行和子のピュア度が切ない。
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