Jimmy

パリ、恋人たちの2日間のJimmyのレビュー・感想・評価

パリ、恋人たちの2日間(2007年製作の映画)
3.6
ジュリー・デルピーが、監督・主演・脚本・音楽と頑張った映画。

この映画の饒舌的な雰囲気は『ビフォア~』シリーズに似ているが、独特な世界がここに在る。

ベニスからパリに移動してきた恋人2人が、パリで過ごす2日間で「どのように変わっていくか」を描いているが、女性は元々パリ在住だったので2人で街を歩くにつれて「女性が多数の男性とセックスしたか」が判ってくる。

「元カレが次々と現れるパリ」、「ここはパリじゃない!!地獄だ!!」と叫ぶ男性の気持ちの描写が上手い。

物語もそうだが、パリの独特な特徴(“ラパン”というウサギ料理、市場にぶら下がる子豚の死体など)も頑張って描かれているだけでなく、映像的にも「車内から見るパリの街並が写真的な連続映像で描かれるシーン」は素晴らしい。

ジュリー・デルピー自身が、元々、パリ生まれであるが、ニューヨーク大学を卒業するなど、仏語・英語・イタリア語が堪能であり、自分の特徴を自ら良く表現した映画だと思う。
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