ラブラドール

パリ、恋人たちの2日間のラブラドールのレビュー・感想・評価

パリ、恋人たちの2日間(2007年製作の映画)
3.5
フランス人女性とアメリカ人男性。恋人同士の二人がパリで過ごす2日間を描いたラブストーリー。

どこかで聞いたことのある設定の作品ですが、主演は「ビフォア3部作シリーズ」のジュリー・デルピー。監督、脚本、音楽、編集も全て彼女が務めた意欲作です。
ちなみにジュリー・デルピーはビフォア3部作の2作目「ビフォア・サンセット」、3作目「ビフォア・ミッドナイト」の脚本も書き上げていて、元々脚本家としての才能も持ち合わせているので、本作もストーリーもなかなか良かったです。
2007年作品ですので制作時期としては、ビフォアシリーズ2作目「ビフォア・サンセット」(2004年)の3年後ということになります。

キャストも恋人役のアメリカ人男性はジュリー・デルピーの実際の元恋人。父親や母親役のキャストも同じく俳優でもある彼女の実の両親を起用しています。

フランス人女性とアメリカ人男性というまるでビフォアシリーズのジェシーとセリーヌのような設定ですが、本作は元々二人は恋人。
会話も同じように早口でまくし立てながらお互いの恋愛に対する価値観を主張し合うような展開。
ビフォアシリーズとは似ているようで、少し違う作品で、比較しながらの鑑賞が楽しめました。

フランス人の恋愛や性に対する価値観がアメリカ人の彼には簡単には受け入れられないようで、結構すれ違います。
この二人はどうなってしまうのか・・・気になりながら最後まで観ていましたが、最後は。。。結構モヤっとしました(^^;)

ビフォアシリーズを観たことない方にとっては本作はあまり面白くはないと思いますが、観たことある人にとっては比較しながら観ると楽しめる作品だと思います。
もちろん、ビフォアシリーズを超えることはないですし、男役はやっぱりイーサン・ホークがいいなぁなんて感じてしまうと思いますが。

ちなみにタイトルジャケットのデザイン。ひいき目で見ればお洒落な雰囲気ですが、もう少しカッコよくできなかったのかなぁなんて思ってしまいました。