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風が吹くままのokimeeのレビュー・感想・評価

風が吹くまま(1999年製作の映画)
3.8
調子の悪い車
崖を利用して上下に作られた、黒い谷という名の白い美しい村
美しい家に路地
道案内に荷物運びを頼まれ、皿の返却を頼まれ、畑仕事を頼まれる少年。学校もあるしテストもあるのに。(多分ホームワークも)

青い窓枠

「お前は植物かい」
「お前に人間の両親がいるかい」
「お前の家ではだれが紅茶をいれる」
「ほらね。カフェの主人はみんな女主人さ」

老婆が死なないので撮影クルーは手持ち無沙汰。
牛乳にはありつけない。
村には電話はないが、携帯電話はしょっちゅうかかってきて進捗の確認をされる。ゆっくりとした日々とは真逆で、その都度電波の良い丘の上まで車を急いで走らせねばならない。
村の人たちや子どもの忙しい日常。

「自然を眺めて 命を生かしてる」
死人は出ないが命は生まれる。
(昨日生まれた子を縦におぶるのはウソだと信じたい)

「天国は美しいところだと人は言うが、私は目の前のブドウ酒の方が美しい。
響きの良い約束より 目の前のブドウ酒だ」
天国のような美しい麦畑で交わされる会話。

わたしもオーバーヒートしそう。
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