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アベンジャーズのnetfilmsのレビュー・感想・評価

アベンジャーズ(2012年製作の映画)
3.7
 長官ニック・フューリー(サミュエル・L. ジャクソン)率いる国際平和維持組織シールドの基地で、世界を破壊する力を持つ四次元キューブの研究が秘密裏に行われていた。だが突然地鳴りがし、フューリーは緊急避難を宣言するが、そこに神々の国アスガルドを追放され、地球支配を目論むロキ(トム・ヒドルストン)が現れる。彼は、セルヴィグ博士(ステラン・スカルスガルド)やシールド最強のエージェント、クリント・バートン(ジェレミー・レナー)の心を巧みに操り、青く光るキューブを強奪して姿を消す。その野心を知ったフューリーは、最強ヒーローたちによる“アベンジャーズ”計画を実行に移す。女スパイのナターシャ・ロマノフ(スカーレット・ヨハンソン)やエージェントのフィル・コールソン(クラーク・グレッグ)とともに、ヒーローたちを招集しにかかる。サンドバッグを叩き続けるのは、70年の眠りから覚めたキャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャース(クリス・エヴァンス)、インドのカルカッタに身を隠していたブルース・バナー(マーク・ラファロ)をナターシャが説得。キューブの力で異世界の軍隊を地球に呼び込もうとするロキはドイツへ向かうが、ロジャース、ロマノフ、トニー・スターク(ロバート・ダウニーJr.)らによって捕えられてしまう。

 MCUシリーズの6作目にして、スーパー・ヒーローたちが結集した「アベンジャーズ」シリーズ第一弾。マイティ・ソー(クリス・ヘムズワース)の義理の弟ロキの暴挙で、世界の危機を迎えたフューリーは歴戦の強者たるアベンジャーズを招集するものの、彼らのチームワークも士気も一向に上がることがない。水と油のような主義主張を持つトニー・スタークとスティーブ・ロジャースの意見はことごとく食い違い、ブルース・バナーもいつ暴発してもおかしくない怖さを秘めている。ソーはロキに地球侵略を諦めてアスガルドに戻るよう説得するが叶わず、仕方なくスタークとロジャースに従ってS.H.I.E.L.D.の空飛ぶ空母、ヘリキャリア(Helicarrier)の中にある監獄にロキを閉じ込めた。だがそのことが実はロキの罠だったとはアベンジャーズの面々は知る由も無い。一向に士気が上がらず、空中分解の可能性を秘めるアベンジャーズの心に火を灯すのは、エージェントのフィル・コールソンの死に他ならない。べっとりと血のついたトレーディング・カードが彼らに団結を促し、チームは地球の未来を託される。インフレぎりぎりのアクション場面は加減を知らない魅力に溢れるものの、メリハリの部分では幾分弱い。然し乍ら独善的なトニー・スタークが見せる最高の打ち上がりアクション、各人の頑張りにはMCUファンでなくともぶち上がる。エンドロールの後の彼らの姿に、思わず笑いも漏れたフェイズ1の見事なクライマックスである。
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