川ちゃん77

光る海の川ちゃん77のレビュー・感想・評価

光る海(1963年製作の映画)
3.0
自民党総裁選が行われ、記念すべき第100代岸田文雄内閣総理大臣がほぼ内定したが、それで失われた30年は改善されるのだろうかと思い、昭和の古い映画から時代考察をしてみることにした。本作は1962年の日活全盛期で、吉永小百合と浜田光夫ほか当時の若手俳優が登場するいわゆる群像劇。1962年に大卒初任給は18,000円。中卒・高卒なら10,000万円なかった時代だ。ここから30年後の1992年には大卒初任給は17万円まで上がり、その30年間で物価9~10倍に上がって日本は経済成長したのだ。平均すると30年間毎年3.3%の物価上昇し続ける世の中で、若者が将来の収入増を夢ではなく現実の未来として感じていた時代だから、そりゃあいろいろあっても世の中は明るく楽しかっただろうと思う。
1992年の大卒初任給17万円から30年後の2022年の大卒初任給は22万円だ。30年かけて僅か30%しか成長していないので毎年1%も成長していなかったのは確かな事実。このことを考えると2%の物価上昇を果たすのはいかに単純ではないかがわかるなあ。