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好人好日のgenarowlandsのレビュー・感想・評価

好人好日(1961年製作の映画)
3.9
家族もの、とくに父と嫁ぐ娘の物語は、あたたかくてちょっと切ない。
笠智衆さんといえば小津監督の木訥な父親役ですが、渋谷実監督は父親の不器用さをコミカルに描いていて、テンポのある楽しい作品になっています。

文化勲章を授与され、プリンストン大学から招聘を受けるほどの世界的数学者、ところが日常のことはからきし苦手。そんなボケ役のお父さんが、三木のり平さんと二人でボケあうシーンは相乗効果というのか、とても可笑しい。昭和のボケ×ボケのおもしろさを楽しみました。

舞台は奈良の東大寺の近く、甍の並ぶ寺町。穏やかな町の雰囲気もよく、昭和の室内が懐かしくて、のんびりした時代を思い出しました。

娘役の岩下志麻さんはとても可愛い。でも、主役はだんぜん味わい深いかわいいお父さんです。

☕HidekiIshimotoさん、ご紹介ありがとうございました😊

【追記】
実在の人物(数学者 岡潔氏)がモデルでした。
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