ぼっちザうぉっちゃー

E.T.のぼっちザうぉっちゃーのレビュー・感想・評価

E.T.(1982年製作の映画)
3.7
ファンタジックで心温まる交流はもちろんだけれど、しっかりSFとして少しの恐ろしさも滲ませる遭遇の場面がやはりワクワクの原点だなと思った。

父の不在や、母以外の大人の顔の執拗な隠匿によって、エリオット中心とする子供らとE.T.の触れ合いが純度高く楽しめた。同時に、「当事者」ではない兄や妹などの存在によって、エリオットとE.T.の特別な関係がより際立っていた。

E.T.の、老いても幼子にも見える独特のビジュアルがまさしく元祖キモ可愛い。
そして猫の喉鳴らしみたいな声がとても落ち着く。

もう二度と会えない友の去り際を、泣くでもなく、晴れやかな表情になるでもなく、魂に刻むようにただじっと見つめるエリオットのラストカットがすごく印象的だった。