チッコーネ

暗黒街の静かな男のチッコーネのレビュー・感想・評価

暗黒街の静かな男(1961年製作の映画)
3.0
ダンディかつ男臭いのに、タレ目でかわゆい二谷英明目当てだったが、本作ではスピーディかつやや迷走気味な演出についていけず、野暮に見えたり、台詞回しの不味さが露呈する箇所が多い…、当時の量産体制の過酷さが、忍ばれる。
やたら出番の多い杉山俊夫および和泉雅子に充てられた青春映画のノリに辟易としかけた頃に登場するのは白木マリ姐さんで、アダルトな色気を放出。
彼女の退廃的な雰囲気が、三陣営に分かれた脚本を牽引していく。

キャバレーならぬレストランのVIP室および、テレビ局の収録スタジオが背景の場面は、日活映画を観馴れた目に新鮮。
また交通事故場面にはサイケデリックな編集術も登場。