はんそく負け

続 雷電のはんそく負けのレビュー・感想・評価

続 雷電(1959年製作の映画)
4.8
急に信じられないくらい面白くなる。思いもよらない恋の展開!こっちが盛り上がるとは。あと、やはり格闘技の映画なので、反則をする相手との勝負が楽しい。のこった!の声がかかる前に攻撃し始める手腕には拍手を送ろう。相撲部屋に差し込む光や1階・2階を行き来するクレーンなど撮影も見応えあり。
特に印象的なシーンがある。思い出の手水舎にて、やっとの思いで再会するおきんと太郎吉。二人は抱きしめ合うが、しかし触れ合うことによって、おきんはそこにいるのが太郎吉であり、そして雷電でもあることを感じてしまう。ここでみるみるうちに変わっていくおきん=北沢典子の表情が、あまりに真に迫っていて本当に泣ける。そして畳みかける雨…。何度でも見たい。
前篇で蒔いた種が結構芽吹いているので、この構成も悪くないけど、2本纏めて2時間でもイケたよなあと思う。でも本当に見て良かった。