滝和也

僕のニューヨークライフの滝和也のレビュー・感想・評価

僕のニューヨークライフ(2003年製作の映画)
3.2
恋人、仕事、友人
分析医…

ニューヨークに
住む人に悩みは
尽きないようで…

ウディ・アレンらしさ
のある都市型妄想コメディ

「僕のニューヨークライフ」

ニューヨークに住むコメディの台本作家ジェリーの悩み多き日常をシニカルなコメディとして描いたウディらしさのある作品なのたが…。

その日常は愛する彼女がいるが…一方的にセックスレスにされ、浮気してるのではないかと悩まされ…更に彼女の母親がアパートに無理やり引っ越してくるわ…仕事ははかどらず…無能なマネージャーとの関係に悩むわ…分析医は役に立たないわと面倒なことばかり…。

ウディ・アレンは友人役。その悩みを聞きながらシニカルな視点で指摘する…でも変人役(笑)段々彼の言動にも振り回される。

出てくる方全員…共感できる訳もなく(笑)酷い…。特に彼女役、クリスティーナ・リッチですが…この役…ワガママを通り越して最早性悪…。台詞全部が自分中心に世界が回ってる感じで。でも惚れた男の弱みですかね…良くぞ我慢してます。確かに精神分析医にかかりますわ。

ラストまでかなり我慢して見なくちゃいけないんですが、要は…自分を持って、自由に生きなさいと言う感じなのかなと。ラストは少し、良かったじゃんと思えましたからね…。

勿論ウディお得意のシニカルなジョークがまぶされていて、それがベースの作品なんだけど…もてない僕が主人公に共感すると辛いし、シニカルに見たら何を見せられてます?となるんですよね…。

主人公が第三の窓を開く辺り(観衆に話しかける)で、アニーホールを思い出したんだけど、主人公がウディ自身なんだろうなと。悩みだらけで分析医にかかる方ですからね。でもそれなら、彼女にまだ未練たらたらの変人役なアニーホールの方が本人が演じているだけに遥かに面白いんですが…。ダイアン・キートンもよかったし。

クリスティーナ・リッチは嫌な役回り過ぎて、あまり魅力を感じないですし。半裸で歩き回るのは勘弁してほしい状況だし…(笑)

うーんこれは退屈だったかなぁ…。自分語りが得意なウディもストレートに作り過ぎな気もしますね。捻りがない。ただそれ故にらしさがある気もします。オススメはあまりできないかな(T_T)
滝和也

滝和也