さるさま

ポエトリー アグネスの詩(うた)のさるさまのレビュー・感想・評価

4.5
あまりにも静かで美しくて残酷で、この映画を観て抱く感想を語るのにふさわしい語彙が自分の中にない
いわゆる胸糞的なテーマを扱うのに際して、詩を通して世界を見つめる切り口の巧みさ
社会が抱える暴力性を静かに剥き出しにしていく感じ。
あまりに儚く進んでいくから、社会の弱者に対する不条理や人間の勝手さや絶望感に激情が湧き上がるんだけど、おばあさんの詩の世界観の前ではなんだか激しい感情を攻撃的に吐き出すのは躊躇われて、静かに自分と向き合わされたような気がした…
深い余韻に囚われる映画だと思う
さるさま

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