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ポエトリー アグネスの詩(うた)のvesperのレビュー・感想・評価

4.7
毎回心がえぐられるぐらいの爪痕が残るイ•チャンドンの映画。
今回も見終わった後はげっそりとした。

最初のミジャのまだ自覚のないアルツハイマーの兆候から結構重たいですね。今まで出来てたことが出来なくなっていく恐怖がだんだん伝わってくる。

それからクソ孫の暴行事件や反省の色の全く見えない保身に走る加害者関係者ら全員。介護のバイトのエピソードとかずーっとヒリヒリと痛みを伴う映画だった。

基本静かな映画だし139分もあるんだけどあっという間に感じた。
細かい人物描写とかやっぱり上手いなと思います。
リアルな人物達、生活感丸出しのセットとかも含めてほんとにこんな人達いそう感があって余計にうわーってなる。

ミジャみたいにいきなり声かけて長々と話し始める人っているなーと思ったし、急に話しかけられて困惑してる人らの演技がとてもリアルだった。
結構この監督の気まずいシーンこっちも見てて居た堪れない気持ちになる。

特に悪いことしてない人が不運に巻き込まれる系はつらい
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