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ポエトリー アグネスの詩(うた)のtheocatsのレビュー・感想・評価

2.8
中学生男子グループによる同級生女子性的暴行事件、からの自殺・・・
内密に済ませたい学校と親たちは示談で解決を図ろうとするが、グループの中の一人の男子は祖母が親代わり。
彼女はアルツハイマーの兆候が見え始め、示談負担金もとても工面できそうにない。そんな彼女が取った方法と道は・・・


フーッ・・・・・と見終えた後に大きなため息をついてしまった。
テーマ的に韓流バイオレンスでグイグイ畳みかけられるのかと思いきや、タイトル通りポエム的悠長に、悪く言えば散漫冗長的に描かれていたと感じたから。
ただ、監督は意図的に韓流パターンであるバイオレンス調は避けたのだと思う。
そしてまさしく詩的な文芸大作としたかったのかもしれない。

その製作意図は尊重したいのだが、個人的には強烈に感情を掻き立てられるえぐいバイオレンス社会派サスペンスドラマとなるだろうと期待していたので落胆したのが本音。
まぁ仕方ない

ps
この監督作品は「バーニング」という村上春樹原作物を見たことがあるだけだが、村上春樹的世界を上手く昇華させえているような印象は受けたものの、ポエトリー同様、直接的バイオレンス描写を極力避け、暗喩(メタファー)のみで、または「匂わせ」のみで展開させていたために、かなりのもやもやフラストレーションがたまった記憶がある。
つまりはそういう作風ということなのだろう。
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