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ポエトリー アグネスの詩(うた)のIPPOのレビュー・感想・評価

2.2
カンヌで脚本賞の作品。
孫と暮らすおばあちゃんが主人公。生活は苦しいが、小綺麗にしてお出かけし、最近は詩の教室にも通う日々。そんな中、中学生の孫が集団レイプ事件の加害者の一人で被害者の女子生徒は自殺を図ったことを知り、愕然とする。

人生の終盤にも関わらず、受け止めきれない現実から逃れるよう、彼女は詩の創作に耽るのだが、その様子が妙である。アルツハイマーを患っていることが中盤で明かされるのだが、そうでなくてもちょっと彼女の様子は妙だし、浮世離れしている。う、う~~ん。

そんな少女のようなおばあちゃんが魅力なのかもしれないけど、自分としては、気まぐれな言動連発の主人公にいらいらしてしまった。だって孫がレイプして人殺したんだよ!?おとぼけかましてる場合!?「私が死んでお詫びします!」くらいのテンションの方が韓国映画らしい気がするのだけどなあー。
あと、肩透かしだったのは、イ・デビット演じる孫のレイプ事件そのものにはスポットは最後まで当たらない。レイプの被害者加害者どうのではなく、この作品は詩=言葉とは?感じるとは?受け入れるとは。ってなスピリチュアルな部分がテーマで、いまいち乗れなかった。

そんな消化不良満載の作品でしたが、世間の評価はとても高いよう。
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