このレビューはネタバレを含みます
ボリビアの山間での「鳥の歌」の祭りを含めた撮影に挑むクルーたちのお話。歩いて行くような山中にどうやってクレーンやらレール運んだんだ?
秘境でもないらしい、インディオたちの住む村。コンキスタドールをなぞる映画を撮りながら、協力を得られないインディオへの苛立ちから、彼らとコンキスタドールとの重なりが暴かれる構成。
確かに白人・混血・インディオの社会的様相は未だ大きく変わらないのかもしれないですが、その答えが未開の中に純性を見るとは余りに安い。固定された偏見の裏返し以上のものはなく、現地での肌感覚が分からなければ理解できないような箇所が多いようにも感じました。
伝統的な劇伴はかなりよかったですが、演技の方は…。棒読みが酷く、加えてこの素朴さを活かせていない力不足を感じてしまいました。
祭りや撮影で見られる色彩や造形は素晴らしかったですが、脚本は凡庸で何かを積極的に暴いるわけではなく、素材の良さと啓蒙意識の社会的意義だけで何とかもってるように感じた作品でした。