このレビューはネタバレを含みます
作家志望で、文芸倶楽部会長のハンナは、ユダヤ人であるが故に、会員資格剥奪されてしまう。ハンガリーから、パレスチナ、英国部隊入隊、母と再会直前に捕らえられ、過酷な拷問、更に祖国の裏切りによって、彼女は結局、死刑になってしまうという、救いの無いストーリー。
実際のハンナは、こんなに美人ではないが、マルーシュカ自身が、自分こそハンナだと言い切るだけあって、まるで本当に本人が乗り移ったかのような雰囲気がある。エンディングでは、登場人物たちのその後もしっかり描かれ、丁寧な作りとなっている。