工藤夕貴のデビュー作。とにかく彼女の存在が際立ってやばい。狂っていく家族の中で唯一安心して見ていられるのも彼女。これが台風クラブに繋がっていくのかーとしみじみ。話もめちゃくちゃだし何もかもが狂っているのに、なぜかラストでは自分が物語から解放されたような爽快感が残る。何か大切なものを見つけたような、でもその正体は自分でもよく分からなくて掴めなくて、でもまぁいっか、という感じ。
まぁいっかと笑って流せるのがこの映画の良さなのかもな。あの頃の音楽もそうだけれど、80年代の何でもアリみたいなぶっ飛んだ感じは客側として観るには本当にいい。
