PLUS+松竹
1966年、山田洋次+ハナ肇のコンビ5作目の作品。
ヒロインは倍賞千恵子。実質主役は語り部でもある有島一郎。
役所で働く早乙女(有島一郎)は帰路駅のタクシー乗り場で好人物だがガサツな日雇い作業員の源五郎(ハナ肇)と再会する。意気投合し源五郎は早乙女の家にしばしば出入りするようになる。そんなある日の、浜で自殺しようとした愛子(倍賞千恵子)を源五郎が助け、早乙女の家に運び込む、、、。
脚本に森﨑東が参加したせいか、主人公が今まで以上に少々下品な人間味が加味されている。
役所で部下に陰口叩かれながら日々の仕事をせっせとこなす早乙女という人物を有島一郎が味わい深く演じていて最高にいい。
源五郎や愛子のよき理解者で彼らをしっかり支える役柄で、有島一郎なしにこの作品は成り立たないくらいの好演だ。