Nちゃん

ドライヴのNちゃんのレビュー・感想・評価

ドライヴ(2011年製作の映画)
4.3
天才的なドライブテクを武器に、昼は映画のカースタント、夜は強盗逃し専門の運転手をしているドライバー。
ドライバーはアイリーンに密かに思いを寄せていたが、彼女には服役中の夫スタンダードがいた。
ある日、服役から戻ってきたスタンダードがガレージで血まみれで倒れている姿をドライバーが目撃し、スタンダードが服役中に借金を作っていたことを知る。
それを強盗して返そうとドライバーも協力するが共に強盗した女にハメられ、ハメようと言い出したバックが大悪党でドライバーは悪の一味に目を付けられるのであった。


極限までに削ぎ落とされたセリフにアクションシーンはこの映画だけであるとも言える唯一無二のアクション映画だろう。
ドライバーの口数の少なさがこの作品を作り上げているとも言えるし、それが間を作り出していて観る側にも考えさせる時間を与えてくれる。
そして純愛が絡んでくるのがこの映画の最大の醍醐味でもある。
最愛の人を守りぬいた、と考えればドライバーの行動にも頷ける部分もある。
最初から犯罪に手を染めていたドライバーだったが悪人ではいなかった。
アイリーンに出会ったことで幸せを経験した。そんなアイリーンを傷付けることだけはさせたくなく、自分で悪党を始末し、街から去り、彼女の前から消えた。
まじで純愛。

そしてエレベーターでのシーン。
ここがドライブでの名シーン!!!
タイミング悪く現れた刺客とエレベーターに乗り、エレベーターのドアが閉まり、ドライバーは男の隠れた銃を見つめる。
彼女をそっとエレベーターの角に誘い、彼女を見つめ甘い雰囲気を作りながらも甘い甘いキスをする。
その直後一変、ドライバーは男に襲いかかり何度も蹴りつけ男を殺した。
エレベーターから降りたアイリーンは絶句した顔で見つめていた。
この何分かのシーンに壮大な何かがめちゃくちゃ詰め込まれていた。
甘い空気から一変した凍りついた表情といい、この映画はセリフよりも表情で魅せつける演技が特徴だ。

殺しのシーンは案外グロい感じではあるがスタイリッシュさが勝つので全然グロくはないですね。
ゴズがかっこよすぎます。。
Nちゃん

Nちゃん