通りすがりのアランスミシー

ドライヴの通りすがりのアランスミシーのレビュー・感想・評価

ドライヴ(2011年製作の映画)
4.8
闇の世界のプロが小ヤバイ事態に巻き込まれるという手垢の付きまっくた内容なのに驚くほど斬新な映画。
タイトル通り主人公は凄腕のドライバー。

カーチェイスシーンが見ものだが、王道的な猛スピードで鍔迫り合うものではなく、警察無線を傍受しながら時には停車してやり過ごしチェスのコマのように車を動かす、驚くほど複雑な物語性をカーチェイスに持たせている。

演出は80年代リバイバル風だがそこに21世紀の感性が加わっている。
特にクライマックスのフラッシュファーワードは同じような演出を見たことが無い。
60点ぐらいの脚本を演出で90点以上まで引き上げている。

レフンは本作でカンヌの監督賞を受賞。(アクション映画での受賞は異例)
ただし、以降、本作を超えるものを作れていない。