いの

荒野の無頼漢のいののレビュー・感想・評価

荒野の無頼漢(1970年製作の映画)
3.6
マカロニには甘々なわたしです。平素は(それが自分の思い込みだとしても)自分なりに気をつかってネタバレしないようにしているのですが、どうせどなたも鑑賞されないだろうと思い(作品よ ごめんね!)、ストーリーこそほとんどふれないものの、遠慮なくネタバレさせていただきます。じゃあ何故ネタバレの蓋しねーんだと言われたら、それでも単語か何かが偶然目に入ってしまって、買ってまでして観るという奇特な方がいないわけでもないかもしれないかもしれないという、淡すぎる期待をしないわけでもないかもしれないかもしれないからです(くどい)。


メキシコ革命軍の面々が処刑場へと連行される重々しい場面から始まります。かっけー!と思ったのはホンの僅かな時間でした。そこにミシンガンが登場(*1)。♪殺しに行こうぜ 兄弟よ♪という歌詞に似合わぬのどかなメロディー。ここからマカロニの本領が発揮されていくわけです。


ミシンガンの他には、バラライカ型ロケット銃(*2)、家畜用の下剤、ガトリング砲など、様々なものが登場するので飽きがこない(はず)。宝石を奪い合う人々の裏切りや駆け引きは定石っちゃあ定石だけど、そこに尼僧が登場するからたまりません。わりと無口で辛抱強いこの尼僧が、決しておちゃらけてはいないのに、電信柱によじのぼってみたりするから、あらあら、ってなる。その時、数秒間ガーターベルト&太ももをあらわにするので、太ももフェチの方は必見です。この尼僧を演じたアガタ・ブローリさんという方は、「マカロニを代表する姉御女優(*3)」らしいからちゃんと認識できるようにならなくては。この尼僧が今作でどのような役回りかを考えてみるのも御一興。デビッド・ボウイ似の方やヒュー・ジャックマン似の方も登場。それから主人公アレルヤの黒いロングコートは、マトリックスのキアヌの原型かもしれなくってよ(*4)


(*1)シンガーミシン。綴りはSINGERじゃなくて、SENGER
(*2)メキシコでバラライカ?と思うことなかれ。自称〝ロシア皇帝の息子〟がその楽器風の銃を使用
(*3)DVD併録の「CAST」の説明より一部抜粋
(*4)これもDVD併録の「コラム」作品解説より一部抜粋


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久しぶりにマカロニ観たくて、買ったまま積んでおいたDVDを鑑賞しました。二晩にわたって、推定計20回くらい寝落ちしては映像を戻しながらようやく完。これくらい書いておけば、覚えていられるかな。覚えていられるといいなー
いの

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