カルダモン

セシル・B/ザ・シネマ・ウォーズのカルダモンのレビュー・感想・評価

4.3
ジョン・ウォーターズ式ド変態映画vsハリウッド。カリスマ的リーダーのセシルを中心にインディー映画を作るアウトローたちは、お高く止まった鼻持ちならない女優ハニーを拉致監禁、ムリヤリ主演に抜擢して、彼女の知名度を利用し堕落しきった映画業界に殴り込む。

ウォーターズの徹底した弱者視点、レジスタンス精神はここでも存分に発揮。敵対心むきだしだったハニーが徐々に映画制作にのめり込んでいく過程、なんなら彼女的には初めて活き活きとした演技をしているのだろうと思うと熱い気持ちになってくる。最終的に彼らの映画がどんな仕上がりになったのか、おそらくは目も当てられないドB級の怪作が誕生したに違いないが、制作意欲の意思を貫く気持ちよさは永久。クランクアップで禁欲解除!さあセックスだ!の流れは爽快感すらあって最高。根城にしている奇天烈なスタジオ空間も素敵でした。

マギー・ギレンホールってなんか気になる存在なんだよね。顔とか雰囲気とか。同じクラスだったら嬉しい的な。