コメディテイストのジャンル映画だけどそれに甘んじていないのが、現代の目から見ると好ましい。
タンクをゴンッ!と叩いたらいきなりガスが吹き出し、いかにも80年代らしいチープなシンセのテーマ曲が流れ始める、オープニングのスピード感。
『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』という映画が作品内世界に存在していて、しかも『ナイト〜』の来歴と作品内のゾンビ発生がちゃんとつながっている設定。
ゾンビがなぜ人を(この映画では特に人の脳を)食べるのか、という疑問にゾンビ自身の口で説明を与える大胆さ。
少数の犠牲を引き換えに人類を救ったつもりでいる軍人たちの冷酷さ・傲慢さが、ゾンビたちの企まざる狡知によってちゃーんと切り返されるラストまで。
やっぱり最高のゾンビ映画ではないか?(24/4/18)