すずき

ヒーロー・ネバー・ダイのすずきのレビュー・感想・評価

ヒーロー・ネバー・ダイ(1998年製作の映画)
4.0
対立する2つの香港マフィアの殺し屋で、互いにライバル同士のジャックとチャウ。
二人はタイで共倒れとなり、病院に担ぎ込まれる。
ジャックは重傷で意識が戻らず、チャウは両脚を切断しなければならなかった。
組織の為に命を張った二人、だが組織のボスはその後あっさり和解合併、ジャックとチャウをタイに捨て置き、香港へ帰還する…

男泣き必至のジョニー・トー版「男たちの挽歌」。
漢達の友情と復讐に生きる様、銃弾を食らっても倒れない戦い様が熱い!
個人的には、「ザ・ミッション」「エグザイル」より好きかも。
ただ、DVDの画質が悪いのがなぁ。98年なのに、80年代後半ぐらいの映像に感じるぞ。
あとテーマ曲は何故かスキヤキこと「上を向いて歩こう」。

笑ったのは前半、ジャックとチャウのガキ臭い小競り合い。
ジャックをいつでも殺せる状態だったのに殺さなかったチャウ、ジャックはチャウの留守宅を襲撃し、家財に銃弾の嵐!
更に共通の知人を経由して口喧嘩、次のシーンでは互いに車を走らせ正面衝突!それも何度も!
車から出た二人はバーに行き、互いのワイングラスをコインで割り合う嫌がらせ、「如何に難しい場所にあるグラスをコインで割るか」ゲームで競い合うスタイリッシュ小学生の喧嘩w
互いの女を呼んで女自慢、持参したワイン自慢でも張り合う二人。
お前らホントは仲いいだろ、な二人だけど、全編通して殆ど会話していない。だがそれがいい!

そんなコミカルさもある序盤からの、壮絶な殺し合いと、ボスからの無情な仕打ち、裏切り。
全てを失い、紆余曲折あった後の、「二人の」銃撃戦クライマックスは感動。
漢の生き様ここに極まれり、って感じだ。

二枚目な主人公ジャックより、見た目三枚目な伊達男のチャウの方が個人的に好き。