てくのすけ

ヒーロー・ネバー・ダイのてくのすけのレビュー・感想・評価

ヒーロー・ネバー・ダイ(1998年製作の映画)
4.5
敵対する二人の殺し屋、ジャックとチャウの車相撲やグラスクラッシュという意地の張り合いから、もう終わりかと勘違いしたほどの中盤の事件、そして熱く泣けるラストまで、もう最高。

クールガイと伊達男という対照的な二人の間にあるのは友情でもBLでもない、二人にしか分からない何か。顔を合わせるのは僅かなのに、同じ場所、同じ行動、交互に語られる境遇で確実にその何かを感じさせる。女たちも壮絶。全ては映さず、それでいて必要なものは全てある。

なかなか死なない、死んでも死なない、生き続ける。タイトルの意味するところが3段階に渡って響いてくる。そして何度も流れる「上を向いて歩こう」は文字通り地べたを這いずり回るチャウと全てを背負うジャックの生き様そのもの。良かったよ、良かった。
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