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リベンジャーのHKのレビュー・感想・評価

リベンジャー(1979年製作の映画)
2.8
劇場公開時以来40年以上ぶりの再鑑賞。
現代は“Fire Power”、火力?
犯罪組織と政府に雇われた賞金稼ぎのバトルを描くクライム・アクション。
主演は『カサンドラ・クロス』『ブラス・ターゲット』の頃のソフィア・ローレンと『戦争のはらわた』以後の数少ない主演作の1本となったジェームズ・コバーン。

他に出演者はコバーンと『荒野の七人』でも共演したイーライ・ウォラック(この翌年には『ハンター』で同じく『荒野の七人』以来のS・マックイーンとも共演)。
ローレンとは『カサンドラ・クロス』でも共演したO・J・シンプソン。
『新・動く標的』『ロサンゼルス』のアンソニー・フランシオサなどけっこう豪華。

監督もC・ブロンソンの“デス・ウィッシュ”シリーズなどでお馴染みマイケル・ウィナー。
なかなかの知名度のスタッフ・キャストなのになぜ作品の知名度が低いかというと・・・
ご明察の通り、面白くないから。
当時の自分の見る目が無かったことを少し期待しましたが、感想は当時と同じでした。

ローレンは同時期の『カサンドラ~』『ブラス~』と同じく存在感のみの思わせぶりキャラだし、コバーンはこの頃から関節リウマチを発症しスランプ時期に。
実は製作者はチャールズ・ブロンソン主演を希望したところ断られたらしく、2番手だったコバーンもメリットはギャラとカリブ海でのローレンとの共演だと割り切って出演。

ウィナー監督も本作の前後の『大いなる眠り』『ロサンゼルス』の方がまだマシで本作は
プロットも音楽もTVアニメ『新・ルパン三世』を思わせるレベル。
コバーンがルパン、ローレンが峰不二子、次元がシンプソンといったところか。
せっかくのコバーンの一人二役も全く意味を成しておらず残念。
スターの共演とカリブ海の景色を眺めるだけのB級(C級かも)絵ハガキ風サスペンス・アクションになってしまってもったいない・・・

ラストに本作が遺作というビクター・マチュアのカメオ出演あり。
そうそう、このスターの無駄使い感は『華麗なる相続人』あたりに近い雰囲気か。
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