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ジョンとメリーのmasatのレビュー・感想・評価

ジョンとメリー(1969年製作の映画)
2.6
職人監督ピーター・イェーツが、『ブリット』(68)で名を上げ、翌年、アメリカ・ニューシネマ“風”に撮った作品。
そのトップスター、ダスティン・ホフマンと、『ローズマリーの赤ちゃん』(68)で絶頂だった2大スターを共演させ、監督はかなり得した作品。
出会ってヤっての24時間、お互いの名前も知らない二人を追う、と聞くとなかなか斬新な企画であるが、職人監督は実に解り易くカットバック、回想を使って、器用に進行する。
よって、その時代や街すら、その外郭を現さない。空気がないのだ。決定的に時代感が損なわれており、ニューヨークが舞台ということすら忘れてしまう。
作品は監督の感性によって、大きく変わる。それを痛感する。なので、本作はこれ程よいモティーフを持っているが、突出した個性に欠けるのだ。
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