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天使のくれた時間のmizukiのレビュー・感想・評価

天使のくれた時間(2000年製作の映画)
4.3
フィルムで撮ることで、"美しい思い出"感が増されている…👏ストーリーもビジュアルも概念も美しい。クリスマスの時期にまた観たい。


無駄な人生なんてないよ…本当に最近、「自己肯定感低いよね。もっとこういう感じ方に変えないと!」と、私のバックグラウンドから成り立つ考え方・感じ方を抹消して自分の考え方を移植するかのようにとうとうと説いてきた人がいて、そっとブチギレてた。呪ってる。生き方否定するのまじで良くないからな。ダメな自分も受け入れて今幸せに生きてるからマジでほっといてほしい。
心の中で、「この生き方がベスト」って決まってる人いる。例えば…小さい頃から習い事をたくさんして英才教育をしてもらい、いい学校に入って、会社で代えの効かない存在になって稼いで、どっかで結婚して、稼いで、一等地のタワマンに住んで、別荘を買って、みたいな感じかな(書いててわかんなくなってきた)。それももちろん幸せな人生だと思う。やっぱお金はあるといいと思う。でも、家族や友人や恋人と過ごす時間を削って仕事に還元して、それでお金をたくさんもらうことは、果たして絶対的幸せでしょうか。"時間はお金に還元できないのでは?"という考えもある。まああとは、"結婚はみんながしたいもの"って考え方が根強いのも、肌で感じる。
計画を立て、その通りに絶え間なく実行していくこと、何も計画せずぼーっとしていること、どちらが劣っているとかはない。行動し続けていれば結果がついてくる、というのも一理ある。また、ぼーっとしてる時こそひらめく、と脳科学で証明されているから、何もしていない時にも価値がある、とも言える。とにかく、何をしていてもその時に価値はある。こういう生き方もいいよね、ああいう生き方もいいよねって言える方がずっと豊かな心持ちで居られるのではないでしょうか。


もしこうだったらもっと最高だったかも…というタラレバ思考は、過去と現在に失礼かもなと思うことがある。現在が、過去の自分が望んでなかった境遇だとしても、そのおかげで今いる周りの人に出会ってる。その意識は大事な基本だと思う。
ただし、「もっとこうなりたい」と未来の自分に欲深く期待することは大事。欲は人の行動源になるから。
この映画でも、繰り返しの平穏な毎日と、バリバリ働く目まぐるしい毎日を対比した後、どちらも欲しくない?というふうに持っていくが、私もどちらも欲しい。繰り返しの毎日って、絶対に毎日ちょっとずつ違うのが魅力的だし、かといって刺激も欲しいし。バランス大事。
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