ねこまるキャット

天使のくれた時間のねこまるキャットのレビュー・感想・評価

天使のくれた時間(2000年製作の映画)
4.8
『選択』×『価値』
億万長者で独身貴族の優雅な生活を送る主人公。
全てを手に入れたと思っている主人公の前に天使が現れ、時を13年前に戻される、ファンタジーラブストーリー。

仕事か、恋人か、人生の岐路に立たされ、仕事を選び億万長者になった主人公が、恋人を選んだ場合の人生を送る事になる映画です。

人生の分かれ道、大きな選択を迫られる時って誰しもがあるかと思います。
「もしあの時、別の選択肢を選んでいたら、どのような人生になっていたんだろう」と考えたり。

この映画はそんな"もし"を可視化した映画です。

高級マンションに住み、億の取引をするような会社を動かし、独身貴族だった主人公が、当時の交際相手と結婚をし、古い一軒家と子供二人を持ち、タイヤの販売員として、生計を立てる事に。

最初は、億万長者として全てを手に入れてた人生と比較し、生きている事だけでストレスだらけの毎日。

しかし徐々に自分の家庭、以前の生活にはなかった"温かみ"居心地の良さ"を感じるようになります。

経験したはずのない、自分の結婚式の映像を客観的に見るというシーンは、とてもほっこりします。

自分の人生において、
何が本当に大切かを、見極めなくてはならない。
何が一番価値を感じられるのかを、追求しなくてはならない。
後悔しないように生きなくてはならない。
幸福はお金では手に入らない。

そんなシンプルなメッセージ性が、何度鑑賞しても心に刺さります。

この映画を見て、後悔するぐらいなら思い切った選択をする方がいいと、決断する力を貰える人も多くいると思います。

慣れない生活の中、ストレス解消として浮気に走ろうとする主人公を止め、友人が説得するシーンが、地味に印象に残ります。

浮気防止として結婚した友人にはもれなく円盤をプレゼントしています。

この映画で感動した人は、絶対に浮気をしなくなるほどの価値観が形成されると思っているので、未鑑賞の方は是非^^