イチ

天使のくれた時間のイチのネタバレレビュー・内容・結末

天使のくれた時間(2000年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

あの時の選択肢は正しかったのだろうか。
「素晴らしき哉、人生!」をベースに作られたとされる作品。
仕事で大成功した主人公は、クリスマスも仕事。
その日帰りに寄ったスーパーで強盗している黒人青年を見かけ、たしなめるも翌朝人生が入れ替わることとなる。

その人生はかつての恋人と結婚していた。
全てを手に入れていた時と違い少し不自由な生活をするも、それはいい生活にも見えたが…ある日デパートで2400ドルのかっこいいスーツを買おうとするも、お金がないため諦めるよう諭される。
かつての自分との違いを知り、この人生の結末を気にしてしまう。

つまらない人生だと思うことは、「素晴らしき哉、人生」では現実として描かれていた。
成功する場面はなかったため2つの人生どちらがよかったかはその作品には描かれていなかったが、この作品は孤独な成功者と平凡だけど大好きな妻と子供のいる2つの人生を明確に比較した。

ある日ホームビデオで妻ケイトの誕生日を自分がお祝いしているのを見て、想いにふける。
ケイトは楽しそうにはしゃいでいるのが印象的だった。

結婚記念日に豪華なディナーをニューヨークへ食べに行き、本当の自分の境遇を話す。
ケイトはもしあなたと結婚していなかったら、自分の確かなものがなくなっているという。


かつてのウォール街の自分がいた会社の会長と話す機会ができる。
「取り扱う金額は全然違うが、みんな子供のために必死で学費を稼いでいる。それが人間だ。僕はそれを知っている。」
才覚を発揮し会長に気に入られ、以前の会社に戻ることもできた。
でもケイトは、やはり今の境遇がいいという。

ラストの空港のシーンはいいですね、泣けるシーンです。
二番煎じの映画かと思いきや、これはこれで好きな作品でしたね。
幸せについて、あらためて考えさせられます。
イチ

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